本学で国際PBLワークショップ開催、成績優秀な4グループが受賞
ICT国際プロジェクト教育科目は、本学が2006年度より北京郵電大学及び韓国科学技術院と共同で実施してきているトライアングル・フォーラムの一環として、2009年度から実施している、PBL(Project Based Learning)形式の新しい大学院教育カリキュラムです。PBL形式の授業や討論を通して学生同士が密接に交流、英語を共通語とした国際コミュニケーション能力を向上し、国際感覚を磨くことで、国際性と実践力に優れた高度専門技術者・研究者を育成するのが主なねらいです。2010年度は、第1回目のワークショップを10月25~27日に北京郵電大学にて開催、本学から12名、北京郵電大学から12名の総勢24名の大学院生が参加しました。韓国科学技術院については、2009年度前身の韓国情報通信大学から参加者がありましたが、2010年度は韓国科学技術院へ統合される組織整備があり、内部事情により参加が見送られました。各参加学生は、ディジタル信号処理応用(高性能ディジタルエコーキャンセラ)とワイヤレスネットワーク(無線アドホックネットワーク)の2つのテーマに分かれ、それぞれ基礎知識を得るための集中授業を受け、さらに各4個の日中混成の小グループに分かれてプロジェクト研究のターゲットや研究の進め方、次回のワークショップまでの国際的な連携方法を話し合いました。またグループ別のPBLのための基礎実験を通して、知識を高め、コミュニケーションスキルの向上を図りました。あわせて国際連携のための遠隔教育システムの使い方も学習しました。
国際PBLの集大成を図る第2回目のワークショップは1月24~25日に本学で開催され、北京郵電大学から、劉学長補佐を団長とする指導教員5名と上記12名の学生の合計17名からなるミッションが来訪しました。来訪した学生は本学の上記12名の学生と合流し、国際PBLを統括する中嶋教授の総括講義を受講した後、テーマ毎に指導教員より、小グループ別のPBLの成果を競うための課題を与えられました。テーマ毎に小グループに分かれ、PBLの成果を確認、成果発表の準備を進めると同時に、PBLの成果を活用して、与えられた課題を解決するための方法や手順を協議し、実演の準備をしました。引き続いて、テーマ毎に小グループ別のPBL成果発表会および課題に対する実証実験を行い、本学と北京郵電大学の指導教員が成績を評価し、判定しました。成績はプロジェクトに関するアイデアの新規性、普遍性の視点と実証実験による成果物の性能の良さで判別し、各々ベストアイデア賞、ベストパーフォパンス賞の受賞候補者が決定されました。
この結果を受けて、成績優秀グループによる成果発表会が最終日1月25日の午後、本学のマルチメディアホールで開催され、文部科学省高等教育局高等教育企画課大嶋専門官ら多数の来賓が出席、全体で約90名が参加しました。成果発表会は山尾教授の司会で進行、中嶋教授の国際PBL概要説明に続いて、受賞候補の各グループが代表となり、PBLの成果発表と課題に対する実演を行いました。同日の夕刻、表彰式及び交流会が大学会館ハルモニアで開催され、上記来賓の他、財団法人日中友好会館の周次長、元本学学長の有谷正孝名誉教授、本学から梶谷学長、福田理事、三木学長特別補佐ら幹部、ならびに本学および北京郵電大学の国際PBL指導教員等の関係者ら合計約40名と国際PBL受講生及びTAの合計約70名が参加しました。梶谷学長および劉団長の挨拶に続いて、福田理事および劉団長から、成績優秀の4グループのメンバー全員に対して表彰状が授与され、受賞者からそれぞれ受賞の喜びと将来の抱負などスピーチが行われました。引き続いて参加者相互の懇親会が行われ、国際PBL学生の今後に向けた活躍が期待されつつ、閉幕しました。
この間に、学生独自のイベントとして、参加学生の自主的な計画と準備により、24日の夕刻、コミュニケーションミュージアムのあるG棟の前の広場で、餅つき大会が行われ、できあがったばかりの餅は両国の学生により、餡やきなこをまぶして参加者に配られました。またP棟の地下で鍋大会が行われ、学生と教員が一緒に参加、日本風の鍋料理で、国際交流を深めました。北京郵電大学からの参加者の多くが、これらのイベントに興味を示し、質問などもあり、和気あいあいで、両大学間の学生交流が大いに盛り上がりました。
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作成日:2011年3月15日 / 更新日:2011年11月18日