廣澤 愛美さんManami HIROSAWA先端工学基礎課程4年
電通大生へのメッセージ
電通大はソフトウェア開発に興味がある人が多くいると思いますが、そんな方にブレーキンゲ工科大学(BTH)は非常におすすめです。電通大の授業はどちらかというと理論寄りですが、BTHではたくさんコードを書きながら実践的な内容を海外の友人と学ぶことができます。
スウェーデンの印象があまりない方も多いかと思いますが、Karlskronaは自然と都市が調和した美しい地域という感じで、ゆったりとした時間が流れています。最寄り空港はコペンハーゲン空港で、多くのLCCが就航しています。スウェーデンはビザ申請料と現地保険料が無料なところも個人的なおすすめポイントです。
金銭面や卒業が延びることなど様々な不安があり、悩んでいる人も多いかと思いますが、留学は何にも代えがたい経験で、自分は心から留学してよかったと思っています。まずは大学の留学のガイダンスに参加し、国際教育センターの先生方や実際に留学した先輩からの話を早めに聞くことで、漠然とした状態から実現に大きく近づくので、ひとまず一歩行動してみてください。自分は動き出すこと自体は早かったのですが、英語のスコアを取ったり奨学金の資料の準備などを含めるとスケジュール的にはかなりぎりぎりでした。特に、英語のスコアは早く取っておくに越したことはないと思います。
留学の動機
仕事で英語を活用していきたい面から留学にかねてより興味があり、加えて歴史や文化、環境の面から特にヨーロッパに興味があったので、ヨーロッパの協定校を調べていたところ、ブレーキンゲ工科大学では興味がある分野のソフトウェア開発に関する英語の講義が非常に充実していることを知りました。加えて非英語圏の中でもトップクラスにスウェーデン人の英語力が高いほか、物価が高いイメージがあったスウェーデンも実際に留学した先輩に話を聞くと比較的リーズナブルであることを知り、こちらの大学を選びました。また、スウェーデンはEricssonという通信の企業が有名なので、通信技術に興味があることからも留学に適した地域であると考えました。
留学を終えて
単に旅行ではなく現地で生活をするという機会を通じて、外国で住むということの解像度が上がり、華やかな部分だけではないリアルを知ることができました。同時に日本で生活する上でのメリット、デメリットや、外国から見て日本はどのように思われているのかについても考える機会になりました。
また世界各国の友人とかかわることで文化や宗教の違いを実感し、カルチャーショックを受けることも多かったです。ドイツの若者はベジタリアンが大多数なほか、インドにはヒンドゥー教だけではなく複数の宗教やお祭りの期間があるので人や日によって食べられるものが違うこと、イスラム教も同様に豚を食べない他、ラマダーン期間もあるので、食べ物をふるまうときは必ず事前に食べられないものを聞くことが重要です。スウェーデンで移民として生活する友人とも様々な話をし、移民が多くなることで発生する問題は多くあるものの、移民が多いことで寛容な社会にはなりやすいのではないか、とも考えました。
留学を経て、理解するために集中して英語を聞く機会が増えたことから、リスニング力が飛躍的に伸びたほか、長時間外国人の友人と会話ができるようになったということが一番大きな変化でした。そのため英語に抵抗が減り、積極的に国際交流の場や英語を活用する機会に参加するようになりました。
反省点としてはもっと英語力を上げてから渡航すればよかったという点です。英語力はあればあるほど、友人との交流の充実度も授業の理解度も上がることを痛感しました。英語力を上げることも目的の1つであるものの、授業についていくことのほうが優先度が高いことから、翻訳機能に頼ることもあり、機会損失をしているように感じました。
スウェーデンは寒く暗い時期が長いこと、また留学前の期待値が高かったこともあって、なかなか思ったように行かず苦しく思うことも多くありました。しかし、帰国してみると得たものの大きさに改めて気付きます。悔しい思いを忘れずこれからも英語学習を続けつつ、大きな投資であった留学を、今後のキャリアにぜひ活かしたいと思います。
作成日:2024年10月 2日 / 更新日:2024年10月 2日